編み図なしでセーターの毛糸量を出す
編み図や型紙がなくても、サイズの目安(S〜LL)か自分の寸法を入れれば毛糸量を計算できます。身頃と袖の面積を分けたうえで、裾・袖口・えりのリブ編み(ゴム編み)は糸を多く食う分を別に上乗せします。セーター全体を1つの係数でまとめる計算より、実際の消費に近い数値が出ます。
② 染めロットが違うと、同じ色番でも色が変わります。セーターは面積が広く、買い足しの色ズレがいちばん目立つ作品です。最初にまとめて買い、同じロットで揃えてください。
編み図がなくても計算できる理由
市販の編み図は、糸メーカーや作家が実際に編んで玉数を確認したうえで作られています。編み図がない状態で毛糸量を知りたいときは、身頃と袖を単純な四角形とみなして面積を出し、ゲージから糸の消費量を逆算する方法になります。えりぐり・袖ぐりのカーブ分は引いていないので、この計算はどのサイズでも実際よりやや多め(安全側)に出ます。
このツールがやっている計算
ラグラン袖は、えりから袖下まで斜めに続く分だけ、セットインより広い面積を編みます。ここではラグランで8%増しを目安にしています。実際の増分は編み方(トップダウン/ボトムアップ、増し目の間隔)で変わるので、既に編んだことがある方は係数を自分の実感に合わせて書き換えてください。
ゴム編みなどのリブは伸び縮みする分、同じ幅を出すのにメリヤス編みより糸を多く使います。身頃・袖の本体(②③④)とは別に、リブだけ係数を掛けて足しています。ここを1つの係数でまとめてしまうと、リブが広いデザイン(ハイネックや長い裾リブ)で足りなくなりがちです。
これは毛糸は何玉必要か(汎用計算)で使っているのと同じ式です。目1つが食う糸の長さは、10÷目数と10÷段数を足したもののおよそ2.2倍になります。
玉数 = 切り上げ(必要な糸長 ÷ 1玉の糸長)。0.4玉は買えないので切り上げます。
サイズ目安の数値について
上のS〜LLは、一般的な大人サイズの仕上がり寸法(ゆとりを含む)をおおまかにまとめた目安です。特定のメーカーや編み図の数値ではありません。実際の体型・着たいゆとりの量は人によって大きく違うので、できれば普段よく着ているセーターを平らに置いて、胸まわり・着丈・袖丈・袖まわりを実測して入力し直してください。その方が編み図なしでも失敗しにくくなります。
ラグランとセットイン、どちらが糸を多く使うか
同じ胸まわり・袖まわりで比べると、ラグラン袖のほうがやや糸を多く使います。セットインは身頃と袖を四角に近い形で分けて編みますが、ラグランはえりから袖下まで斜めの増し目線が入り、身頃と袖の境目に三角形の増し目部分が生まれるためです。この増し目部分は本来の身頃・袖の面積に含まれないので、単純な「胸まわり×着丈」だけでは計算から漏れます。このツールでは、その漏れを袖側の係数に含めて安全側に見込んでいます。
裾リブを長くするデザインの注意
裾を長め(10cm以上)のリブにするデザインは見た目が今っぽく編めますが、リブは糸を多く食う編み地なので、想像以上に玉数が増えます。裾リブの高さを5cmから15cmに変えるだけで、身頃の下の方10cm分がまるごとメリヤスからリブに置き換わります。上の入力欄でリブ高さを変えて、玉数がどれだけ動くか確かめてから毛糸を買うことをおすすめします。
これから道具を揃える場合
編み物と並行して、園や学校のグッズを布で作ることになる方も多いはずです。布のほうは生地が何メートル必要かの計算で用尺を出せます。縫う道具をこれから買うなら、選び方はこちらにまとめています。