キルティング生地の必要量は何メートルか
作るものを選んで、仕上がり寸法を入れてください。キルティング生地は接着芯がいらないぶんの買い物リストを、そのまま出します。105cmなど狭い幅で作ることが多い生地なので、105cm・110cm・150cm幅で必要量がどう変わるかも同時に表示します。
キルティング生地は、なぜ接着芯がいらないのか
キルティング生地は、表の生地・薄いキルト綿(芯material)・裏の生地の3層を、あらかじめ縫い合わせて1枚の布として仕上げてあります。張りと厚みを出す役目の芯が、生地そのものに最初から入っているということです。
ふつうの薄手生地でレッスンバッグを作るときは、教科書を入れてもぐにゃりと潰れないように接着芯を別に貼ります。キルティング生地は、その接着芯の役目をすでに生地が持っています。だから、キルティングで作る場合は接着芯を追加で買う必要が、通常はありません。このツールでは接着芯の項目自体を出していません。
ただし、キルト綿がとても薄いタイプの生地や、Dカンを留めるタブなど特に力がかかる部分だけは、作り方によって当て布や補強芯を使うことがあります。その場合は個別に必要量を見積もってください。
このツールがやっている手順
仕上がり寸法そのままで裁つと、縫った瞬間に小さくなります。縫い代と袋口の始末の分を先に足します。
生地の両端(耳)は織り密度が違い、洗うとつれることがあります。初期値では両端で合計2cmを使わない前提にしています。
段の高さは、その段でいちばん背の高いパーツで決まります。低いパーツを同じ段に入れても、段の高さは伸びません。だから背の高いものから並べると、無駄が減ります。複数の袋をまとめて作ると得なのはこのためで、給食袋だけを単品で買うより、レッスンバッグの横の空きに入れてしまった方が生地は少なくて済みます。
生地は10cm単位で切ってもらうのが一般的なので、最後に10cm単位へ切り上げています。「1.24m必要」ではなく「1.3m買う」まで出しているのはこのためです。
105cm幅と110cm・150cm幅で、必要量はどう変わるか
キルティング生地は、綿オックスなど(110cm幅が多い)より幅が狭いことがよくあります。105cmや100cmの商品も珍しくありません。幅が狭いぶん、1段に並ぶ枚数が減り、必要な長さが増えることがあります。
横52cmの本体を例にすると、こうなります。
| 生地幅 | 使える幅 | 1段に並ぶ本体 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 105cm | 103cm | 1枚 | 1枚ごとに1段。段数が増えやすい |
| 110cm | 108cm | 2枚 | 2枚ごとに1段。105cm幅より段数が減ることがある |
| 150cm | 148cm | 2枚 | 110cm幅と同じ段数。長さは減らないのに、余る幅だけ増える |
つまりこの寸法では、105cm幅を選ぶと110cm幅より買う長さが増える場合があります。「同じキルティングでも幅違いの商品がある」ときは、上の比較表で自分の寸法ではどちらが得かを確かめてください。150cm幅は単価も高いことが多いので、必ずしも得とは限りません。
柄合わせが要る生地は、なぜ多く要るのか
ここが早見表では絶対に扱えない部分です。キルティング生地は車・恐竜・大きな花など、大柄で一方向のプリントが特に多いジャンルでもあります。
大きな柄が一定の間隔で繰り返す生地(リピートのある生地)で、2枚の本体で柄の位置がずれていると、縫い合わせた側面で柄が食い違います。チェックやボーダーなら、横線の高さがずれているのが一目で分かります。
これを防ぐには、各パーツを柄の同じ位置から裁つ必要があります。そのためには、段の高さを柄のリピートの整数倍に切り上げなければなりません。
たとえば高さ40cmのパーツを、リピート12cmの生地で裁つ場合。40 ÷ 12 = 3.33 なので4リピート分、つまり48cm使うことになります。8cmは柄を合わせるためだけに捨てる部分です。段が2つあれば、その分だけ増えていきます。
リピートが大きい生地ほど、この切り上げの損は大きくなります。大柄のキルティングはかわいいのですが、必要量は目に見えて増えます。上の入力欄でリピートを0と実測値で切り替えると、その差がそのまま出ます。
一方向柄は、90度回して裁てない
乗り物・動物・文字など、上下の向きが決まっている柄があります。この生地では、パーツを90度回して並べるという逃げ道が使えません。横向きの車が走っている袋になってしまうからです。キルティング生地はこのタイプの柄が多いので、必ずチェックしてください。
向きの決まっていない生地なら、パーツを寝かせて並べることで生地が短くて済む場合があります。このツールの「裁断の向き」で、両方を試して短い方を選んでいます。一方向柄にチェックを入れると、たて地に固定されます。同じ寸法でも、一方向柄というだけで必要量が増えることがあるのはこのためです。
縫い代と、水通しの縮み
縫い代がないと、仕上がりは小さくなる
布は端どうしを重ねて縫うので、縫った線から端までの布は、外から見えない位置に折り込まれます。この折り込まれる分が縫い代です。仕上がり40cmの袋を作りたいなら、左右に1cmずつ足した42cmで裁つ必要があります。縫い代を取らずに裁つと、そのまま2cm小さい袋になります。
袋の口は、切りっぱなしだとほつれるので折り返して縫います。この折り返し分も裁ちきり寸法に含めています。巾着はさらにひもを通す道が要るので、その分を多めに見ています(内訳は上の表で確認できます)。
キルティングも縮むことがある
キルティング生地は表・裏それぞれの生地とキルト綿を縫い合わせて作られているため、洗濯すると縮み方が一様でないことがあります。園グッズは毎週のように洗うものなので、これは無視できません。
水通しをするかどうか、どれだけ縮むかは商品によって差が大きく、ここで一律の数値は出しません。このツールでは、その縮みと裁ち誤差をまとめてロス率で見ています。初期値は10%です。商品ページに縮み率の記載があればその数値を、なければ厚手のキルティングとして15%程度を入れておくと安全側になります。必ず商品ページの表記か、現物での確認を優先してください。
生地のほかに要るもの
計算結果に出ているもの以外で、買い忘れると当日手が止まるものを挙げます。
- 持ち手テープ(アクリルテープ・カラーテープ) — レッスンバッグと上履き入れに使います。必要量は上の買い物リストに出しています。幅2.5cm前後がよく使われます。自分で布から作ることもできますが、その場合はテープの代わりに表地が追加で要ります。
- ひも(アクリルコード・丸ひも) — 巾着に使います。袋の周囲の2倍+結び代が目安で、これも計算に入れています。両側から絞る作り方は2本要ります。
- Dカン・ナスカン — 上履き入れの持ち手に使います。テープの幅と同じサイズを買ってください。テープ2.5cmならDカンも2.5cmです。
- ミシン糸 — 生地の色に近いものを。キルティングは厚みがあるので、30番などの太めが要ることがあります。
- ミシン針 — キルティングは厚手向けの生地なので、普通地用の針だと折れやすいことがあります。厚地用・デニム用の針を用意しておくと安心です。
- 名前つけの材料 — お名前テープ、アイロンワッペン。園によって指定があるので、先に確認しておくと二度手間になりません。
まとめて作ると、生地は減る
このツールで作るものを1つずつ計算して足すのと、まとめてチェックを入れて計算するのとでは、まとめた方が必ず少なくなるか、同じになります。小さいパーツが大きいパーツの横の空きに収まるからです。
入園グッズは指定サイズが園から出ることが多く、まとめて作ることになります。買う前に全部の寸法を集めてから、一度に計算してください。1つずつ買い足すのが、いちばん高くつきます。
キルティング以外の生地で作る場合や、裏地あり・なしを条件を変えずに比較したい場合は、入園入学グッズの生地は何メートル必要か(総合計算)やレッスンバッグの生地必要量も合わせてご覧ください。
作りはじめる前に
生地の量が決まったら、次はどのミシンで縫うかです。キルティング生地は、キルト綿を挟んだ厚みのある生地を、まっすぐ長く縫う作業が中心になります。飾り縫いの種類より、厚みに負けないこと、まっすぐ進むことが効いてきます。この時期だけ使って仕舞い込むのか、これから続けるのかでも選ぶものが変わります。